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公開日:2017年4月3日

平成30年 パート等の無期雇用転換に備えよう

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福田 秀樹氏 (特定社会保険労務士/株式会社福田式経営研究所 代表取締役)

平成30年 労働契約法による無期転換雇用者が出る!

無期転換ルールとは、平成25年4月1日の労働契約法の改正により、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときに、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことです。 有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、有期契約労働者(有期社員)の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)へ転換します。平成25年4月1日に施行された法律なので、そこからカウントして5年超が平成30年4月1日というわけです。

厚生労働省は、無期転換権発生前に正当な理由なく雇止めすることは、労働契約法の趣旨に反するため注意喚起をしています。また、労働者側も無期転換権を行使させないために、いきなり雇止めをされれば、「不当な雇止めだ!」として感情的な反発もあり、個別労使紛争に発展する可能性が大きいといえます。

また、昨今のパート等の人出不足の労働市場においては、いろいろと問題のあるパート等であっても簡単にお辞め戴けない会社も多いものです。

経営者のホンネ

福田秀樹が労務構成のコンサルティングの現場で聞く限りでは、平成30年の無期転換ルールについての、経営者の心配事は大きく2つです。

●その1 無期転換したらら定年まで雇わなければならない

たとえば、半導体関係の製造業があります。半導体というのは、景気の波に大きく左右されます。万一、リーマンショックのような大不況が訪れると、有期労働契約者の大半を雇止めしなくてはならない。無期転換後は原則として定年まで雇う義務があり、日本の労働法は解雇を厳格に規制しています。雇用の調整弁という理由があって、有期労働契約を用いているのであって、それが強制的に無期になると経営者はとても追い詰められた気持ちになります。

また、いろいろと問題がある従業員だが、なんとか雇用している、だから、有期労働契約だという事情も聞かれます。つまり、あの従業員を定年まで雇用する義務を負うのは勘弁してほしい、そんな本音が経営者から聞かれることがあります。

●その2 無期転換雇用になったら、それなりに職務の内容を変えたい

ウチは小売店で人出不足だから、無期転換権を行使してもらうのはいい。しかし、従来のように、「この仕事はいやだ」「パートなんだから、そんな責任を持ちたくない」「あの店は忙しいから異動したくない」等々、融通の利かないことは言わないので欲しいというものです。つまり、有期労働契約時代よりも、無期労働契約転換後は、原則定年まで面倒は見るが、もっと戦力として活用して欲しい、これも経営者の本音なのです。

無期労働契約者は「職務の内容」や「配置」が異なって当然

某中堅企業で人事担当者が、数百人のパート等に無期転換権のことを就業規則に明記して説明されようとしていました。その内容は、単に今まで同じ処遇や職務の内容、人材活用の仕組みで5年超を勤務の人は無期転換できますよ、というレジュメ内容でした。厚生労働省の役人なら、この仕事で良いですが、私が社長ならこの人事担当者は評価しません。

私は以下のような事をお勧めしています。それは、有期労働契約者と無期労働契約者との雇用管理区分として分けます。無期労働契約者には、一定の責任や人材活用の仕組みを異ならせることです。たとえば、無期労働契約者には人事評価を行う、職種変更や配置転換にも柔軟に応じてもらう、責任の幅を広げるなどです。

このようなルールをつくると、無期転換権の行使を抑制することにならないかという疑問がわきます。しかし、会社は無期労働契約者を原則定年まで雇用する義務があるのですから、その職能の内容(業務内容や責任の程度)や人材活用の仕組みが有期労働契約者と異なる人事制度があるというのは、企業の労務政策の問題で、その制度設計は合理性があるはずです。

したがって、上記の事を就業規則に明記しておき、それをパート等が承知したうえで無期転換権の行使をするか否かを選択してもらいます。

平成30年4月1日までに就業規則を変更しよう

ただし、無期転換権を行使した後に上記のような就業規則を変更した場合には、就業規則の不利益変更の問題が生じますので注意が必要です。変更するなら平成29年中に変更しておくべきです。職務の内容(業務内容及び責任の程度)や配置の範囲は、高い順に以下のようになります。

①正社員

②エリア限定正社員等の限定正社員

③無期転換労働者

④有期契約労働者

福田事務所としては、①②を正社員就業規則で、③④は契約社員・パートタイマー就業規則で整理することをお勧めしています。それぞれに作る(たとえば、無期転換労働就業規則等を作る)のがベストかもしれませんが、メンテ・運用がややこしいから別途はつくりません。

特にパート等の有期労働契約者が多い会社は、自社の雇用管理区分を整理し、どの就業規則を適用するかを決定し、その就業規則を少なくとも平成29年中に変更しておきましょう。

以下の講演CD(平成29年4月発刊)もご活用下さい。

“平成30年問題 無期雇用転換迫る”

パートの契約更新と規定の作り方の実務

詳細は以下をクリックしてください。

http://xc532.eccart.jp/n874/item_detail/itemCode,cd201704/

*福田氏が顧問を務める「労務顧問サービス」の資料ダウンロードはこちら*

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