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公開日:2018年5月22日

M&Aは売り手と買い手 どちらの数が多いのか

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介護経営 編集グループ

近年、事業承継や戦略遂行の手段として、M&Aの活用が広がっており、売り手・買い手双方の中小企業経営者にとっても身近なものとなりつつあります。
M&Aが成立するには、売り手と買い手の両方が存在することが必要ですが、この売り手と買い手のバランスは、圧倒的に買い手の方が多くなります。

その証拠に、魅力的な売り手企業には複数の買い手候補企業が交渉に入り、比較的短期間で成約しており、売り手市場であると言えます。
しかし一方、業績が悪かったり、条件が高すぎたりで買い手がつかない企業も多く、実を言えば、そもそもM&A市場に出回っていない企業も多く存在します。
大手M&A仲介会社では、相談に持ち込まれる案件の2割程度しか、市場に出回らないと言われています。

乱暴に言えば、売れるものはすぐに売れるし、売れないものは売れないし、極論すれば売り物にならない会社が多いということで、市場に出回る案件を注視していれば、実は売り出されてから1年以上経っているにもかかわらず、買い手がつかない企業を多数見られるのです。

介護業界は売り手が多い

実は介護業界に限って言えば、規模や業績にかかわらず、例え赤字企業であっても市場に出回るケースが多く、そういう意味では売り手企業の数が他の業界と比べて多い傾向にあるようです。

これは、例えば売り手企業の近くで、同じ業種の施設を運営している買い手企業があれば、自社の利用者をそこに回すことで、稼働率を上げて、すぐに黒字化できたりするからです。
他の業界に比べ、黒字・赤字にこだわらず、むしろ定員の数や、定員を増やすことが可能か、引き継ぐ人材の構成などに関心を示すのが介護業界のM&Aの特徴です。

また介護事業の場合、そもそも小規模事業者が多く、インターネットなどを使って手間をかけず、効率的に成約させる手法が一般的になっており、仲介会社にとっても赤字企業を取り扱うリスクが少ないという利点もあります。

それでも、小規模事業所の場合、例え稼働率を上げて大きな収益改善が難しく、また小規模事業所を買収する際の手間やコストを考えると、二の足を踏むケースも出てきています。

買い手企業の顔触れは変わらない

一方、買い手企業は、いますぐに、絶対に買収したいという会社も中にはあるでしょうが、通常は常にM&Aの対象となる会社を探しています。良い相手がいれば買うが、いないなら買う必要はないというスタンスです。

また一度、買収を経験し、それが成功した場合は特に、2社目、3社目の買収を模索する企業、つまりM&Aのヘビーユーザー企業が存在します。
これは、例えば東京ディズニーランドはリピーターの方が多いなど、通常のビジネスと相通じるところがあります。全く経験のない企業へ提案するより、過去にM&Aの経験がある企業に提案した方が、話が早い、成功確率が高いという話を仲介会社からもよく伺います。

したがって、ある時点で買い手企業の数が多いのは、売り手企業が常時入れ替わっているのと比べ、市場に参加するメンバーの顔触れが変わらないためであります。
特に上場企業などは、自社の企業価値(株価)を常に高め続ける必要があり、M&Aはその手段として最適です。

売り手、買い手にはこのような背景もあり、通常は買い手企業の方がやや多いというのが実態でしょう。

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