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公開日:2018年5月22日

厚生労働省が混合介護対応方針を明確化

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吉田 匡和(介護ライター)

厚生労働省は、4月13日に開かれた未来投資会議構造改革徹底推進会議で、介護保険サービスと保険外サービスの組み合わせを提供する「混合介護」について、訪問介護、通所介護での対応方針を明らかにしました。消費者からの苦情・相談窓口を設置するとともに、訪問看護では利用者の認知機能低下に配慮し、介護保険サービスと別サービスであることへの丁寧な説明を求めています。

混合介護とは

混合介護は、介護保険サービスと、介護保険外のサービスを組み合わせて行うことです。訪問介護事業を例にすると、利用者の身体介護は介護保険サービス、食事提供・洗濯・買い物などのサービスを利用者の家族の分も同時に行う場合は保険適用外となります。既存の法律で混合介護は認められていますが、介護保険適用サービスと、介護保険適用外のサービスを明確に分けて提供する必要があるとされており、説明などの複雑さから実施している事業所はあまり見当たりません。
なお、2017年1月、東京都豊島区は「国家戦略特区制度」を活用し混合介護を導入する方向で都と協議を始めており、17年度中に特区申請し、18年度中にも全国で初めて導入される見通しとなっています。

混合介護に関するルール

未来投資会議構造改革徹底推進会議で示した対応方針によると、訪問介護、通所介護ともに求められるのは、保険サービスと保険外サービスを明確に区分し、内容を書面で記録、サービス内容の説明と同意のほか、消費者からの苦情・相談窓口の設置が盛り込まれています。

訪問介護

■ 両サービスを明確に区分し、内容を文章で記録
■ 利用者に対し、あらかじめサービスの内容などを説明し同意を得る
■ 利用者の認知機能低下のおそれを踏まえ、両サービス区分を理解しやすくなるよう配慮
■ 消費者からの苦情・相談窓口設置

利用者と同居家族の食事を同時に調理する場合などは、両サービスを区分することが困難なため、提供不可能と明示されています。

通所介護

■ 両サービスを明確に区分し、内容を文章で記録
■ 利用者に対し、あらかじめサービスの内容などを説明し、同意を得る
■ 通所介護利用料とは別に費用請求。通所介護提供時間に保険外サービスを含めない
■ 保険外サービスを提供する事業者からの利益収受禁止
■ 消費者からの苦情・相談窓口設置
■ 外部事業者が保険外サービスを提供する場合、事故発生時対応を明確化

通所介護サービス提供時間内に、さまざまな保険内サービスを提供できることから、事業所内理美容、緊急時の併設医療機関受信など以外の保険外サービスは基本的に認められません。ただし保険外サービス事業者からの利益収受禁止などのルールを守ることを条件に、下記の提供可能例が示されています。

1. 事業所内の巡回検診
2. 利用者の希望で外出する際の保険外サービスによる個別同行支援
3. 物販、移動販売、レンタル
4. 買い物代行

■著者■ 
吉田 匡和
介護ライター
福祉業界では20年のキャリアを誇り、福祉系専門学校教職員、老人保健施設相談支援員、特別養護老人ホーム・デイサービスセンター生活相談員、特別養護老人ホーム事務長として勤務。退職後はフリーライターとなり、WEBを中心に活動している。社会福祉士、介護支援専門員、福祉住環境コーディネーターの資格を保有。
HP:https://buleorca.webnode.jp/

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