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公開日:2018年5月18日

M&Aがもたらす相乗効果(シナジー)

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介護経営 編集グループ

買い手企業がM&Aを行う際、単に新しい事業を手に入れたいというだけでは、買収を行う訳ではありません。その裏側には、2重3重のメリットを期待している訳で、この2重3重のメリットをシナジーと呼んでいます。シナジーとは相乗効果の事。2社以上の企業の経営資源を合わせることによって、各社それぞれ単独で生み出す以上の価値を生み出すことがシナジーです。
M&Aによって、どのようなシナジーを買い手企業は得ることができるのか、見てまいりましょう。

売上のシナジー

ある事業所を買収すれば、その会社の売上を自社に取り込むことができるので、当然売上は増えます。
しかし、シナジーとは1+1=2になることでなく、1+1=2以上になる効果、それは例えば、次のような事により齎されるでしょう。

・自社で取り組んでいなかったサービスを買収した結果、自社の顧客に新サービスが提供できることによる売上シナジー
・自社の集客ノウハウを買収会社へ移管することにより、買収会社の稼働率が上がることによって生じる売上シナジー
・地域に占める自社のシェアが上がり、知名度やブランドイメージが向上することによる売上シナジー

管理コストのシナジー

M&Aで規模が拡大することにより削減が期待できる管理コストがあります。

・ボリュームディスカウントによる食材費などの仕入コストの削減
・地域ドミナント化による、チラシやインターネット広告など販促コストの効率化
・地域ドミナント化による、転職サイトや人材派遣費用など採用コストの削減
・管理部門の統合による、管理コスト全般の削減

一方で、規模拡大することで、これまでにない種類のコストが必要になる場合もあるため、一概に削減効果ばかりと限りません。
しかし昨今は、各施設は人材不足の問題で採用費や人材派遣費が高騰し、管理コストに大きな割合を占めているため、地域ドミナント化により1人当りにかかる採用費の削減や、次項で述べる人材活用のシナジーが期待できます。

人材活用のシナジー

管理コストではありませんが、介護事業者がM&Aにより地域ドミナント化を進めれば、人材の相乗効果が期待できます。

・事業所の余剰人員を、近隣の事業所へ異動する人材活用のシナジー
・事業所で人が足りない場合、スポットで他の事業所からヘルプを頼む
・事業所スタッフが資格を取得した場合、近隣の事業所へ異動させて、加算が獲得できる

規模を拡大することによる人材活用の効果が、1+1=2以上になる事例です。

リスク分散効果

多くの経営者は、いかなる経営環境の中でも安定的に会社を経営できるよう、事業のリスクを分散させたいと考えています。
1つの事業や、一部の顧客に頼った事業運営を行うと、景気変動や、法制度の改定、主要顧客の倒産など、外部環境の変化にもろに影響を受け、予期せぬ事態となる事も考えられるからです。

介護業界は、景気の波に影響を受けることが少なく、安定した経営ができる特徴があります。比較的景気の影響を受けやすい、不動産業界や建築業界などの異業種の経営者にとって、M&Aによって介護事業に参入することは、短期的な利益への期待もありますが、長期的なリスク分散効果を期待してM&Aを進めています。

一方、介護業界でも報酬改定や人材不足など、外部から受ける影響を最小限にとどめるために、M&Aやフランチャイズにて新規事業に取り組む事業者も出てきました。

社員の意識改革や生産性向上

2つの違った風土、文化を持つ会社の統合は、意外な効果をもたらします。
違った文化を持つ事業所間で人事交流を進めれば、社内に新しい風を吹かせ、意識改革の効果も期待できます。
違った文化で育った2つの会社の統合は、これまで当たり前に思っていたやり方を、一から見直す事にもなるでしょう。互いの理解を進めるために、仕事の内容を見える化、標準化することにより、組織の生産性が向上することも、M&Aに期待されるシナジーの一つです。

御社は、どのようなシナジーを期待してM&Aを進めるのでしょう?
また、いま検討しているM&A案件は、どれくらいのシナジーが期待できるのでしょう?

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