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公開日:2018年4月2日

【MSW回顧録9】他職種連携で環境整理と家族指導が奏功したケース

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介護経営 編集グループ

医療機関にMSWとして勤務していると、様々なケースに当たることがあります。

そしてこの様々なケースというのはMSWというキャリアの中で最も重要なものであります。

すなわち、MSWは机上の勉強や資格の取得だけでは円滑には業務を遂行することはできず、円滑な業務の遂行にはこの経験値というものが絶対的な必要事項ということになるわけです。

しかし一つの勤務先や限られた情報リソースでは様々な事例について学習することもできませんし、そのような時間が取ることができないというのも現状です。

そこでこの連載シリーズでは、MSWとしての長いキャリアを持つ筆者が過去に担当した実例について、本人や事例を特定できないような形に加筆修正した上でご紹介をしていきます。

60歳男性 脊椎損傷/全身麻痺 呼吸器使用

60歳 男性 業務中にはしごから転落し、脊椎損傷で全身麻痺。気管切開、人工呼吸器使用。

会話はうなずきや口パクで可能。(労災認定)

主たる介護者:妻

ある日、上記の状況にある患者さんが当院に転院してきました。

転院目的は在宅で生活するための環境整理と、介護などの家族指導です。

環境整理と言うと、一見すると今回の入院ではMSWの介入する余地はあまりなさそうだ、と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしMSWは他職種連携のいわゆる橋渡し役になることが業務ですので、今回の事例では MSWである筆者が、様々なところと連携や情報共有を行い、そしてその上で他職種がスムーズに連携してご本人様の今後についても十分なケアができるような体制を構築することになりました。

まず、家族へのおむつ交換などの指導を開始しました。

こちらは転院前の病院でも行っていたため、スムーズにできるようになりました。衣類着脱も問題なく行えました。

次に呼吸器を装着したままの入浴介助です。

呼吸器を濡らさないよう、ビニールで覆い、その上で特殊浴槽で入浴介助を行い、奥様にもその様子を見学してもらいました。

しかし、ここで一つの事実が判明します。

患者さんは体格が大きいので、妻1人での入浴介助は危険であるとMSWと看護師が判断したのです。

そのためこちらから連携を行い、退院後は訪問入浴(寝たままに浴槽入れるサービス)を導入することしました。

なおご本人様は脊椎損傷のため、全身を自分の意思で動かすことは全くできません。

しかし、動かせないからといって、放置すれば拘縮し、介助するのにも支障をきたしてきます。

そのため、院内でリハビリをして奥様でもできるリハビリ方法の指導をしてもらうようにしました。退院後、週2回訪問リハビリの調整も行いました。

これらの病棟内での支援を各部署が把握し、情報共有に成功したことで、とてもスムーズに支援することができました。

呼吸器の管理は臨床工学技師が行い、退院後も週1回呼吸器の機会のチェックのために訪問してもらえるよう調整しました。

MSWはMSWで、社会資源の調整という業務を担います。

ベッドの購入・意思伝達装置の支給申請。その他、必要な制度の活用の調整を行いました。

調整の結果

これらの連携を行った結果、最終的には、

訪問診療…病院に連れてくるのは負担が大きいので直接主治医が訪問し、診療することになりました。

訪問看護…一般状態の把握、採血などを行うために週2回訪問してもらえるよう調整しました。(24時間体制)

訪問リハビリ…関節の拘縮予防のために週2回訪問してもらい、家族指導とともに行ってもうらえるようにしました。

訪問介護…こちらは、ADL介助は全て妻が行えたのでサービス導入には至りませんでした。

臨床工学技士…週1回人工呼吸器の機会チェックのため訪問してもらえるように調整しました。

訪問入浴…当院には訪問入浴のサービスがなかったので他の事業所との連携を図りました。

MSW…MSWも訪問し、家族の近況や疲れ具合などを観察し、疲れているようであれば当院にリフレッシュのため入院調整を主治医と相談するなど、総合的に調整する形にしました。

この様な状況となりました。

そして2週間後、万全の状態ともいうべき状態を整え、ご本人様と奥様は自宅へ退院していきました。

他職種連携が上手く機能したため、入院中も特にトラブルがなく、スムーズに調整することができました。しかし、たまたま、この症例が上手くいったからといって、次の症例が上手くできるかは、分からないので、この症例を参考に他職種連携ができるようにできればなと思いました。

今回の症例では特に改善点は見当たらず、うまく行き過ぎた形になってしまいました。

しいて言うならば、この部署とこの部署がもう少し連携を取ってもらえればなと思うことはありました。しかし、今回は様々な職種が連携したことで多少の連絡調整漏れがあったので、今後の課題としたいと思いました。

介護職員に資格取得を支援することであらゆる受け入れを想定する

このように医療の現場では日々、様々な事例が発生し、そして様々な要介護の状態にある方からの介護の需要というものが生まれます。

今回の事例のような重篤な状況では、在宅のような形での介護になるケースもありますが、やはり様々な事例に対応できるように日々介護スタッフの資格取得やスキルアップなどの支援をしていくというのは介護事業者としてチャンスに投資するということに他ならないのではないでしょうか。

またこういった資格取得については、介護事業そのものにとってもプラスになることですので、積極的に支援をしていきたいところでもあります。

そこで今回まずご紹介したいのが、介護職員のための資格取得マニュアルというマニュアルです。

こちらのマニュアルは社会福祉士や、介護福祉士養成校の教員を経験したスタッフが教育現場や実体験から、どのような学習方法を取ることで資格取得の学習に効果的であるかというような部分をご紹介しているマニュアルとなります。

問題の解決や問題の解法という部分ではなく、根本的な学習方法に関してのマニュアルですので、どの資格でも応用をすることが可能です。

今後様々な資格取得支援を行うのであれば、まずお持ち頂きたい一冊となっています。

こちらのマニュアルは今すぐにお手元にお届けできます。

お受け取りのページにお進みいただき、お名前などをいただくことで1分とお待たせせずにマニュアルがPDFファイルでダウンロードできるようになっています。

こちらも合わせてどうぞご覧ください。

介護職員のための資格取得マニュアル

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