介護経営ロゴ

機能分化と地域連携で超高齢社会を支える
介護サービス事業者向け情報サイト

公開日:2018年3月27日

【ケアマネ回顧録4】 デイサービスの内部の環境悪化によって離職者とデイサービス利用者の移転(離脱)が相次いでしまった事例

191 views

介護経営 編集グループ

介護事業所に勤めるスタッフはプロとはいえ、やはり人間です。

よほどのことがない限りはトラブルなどは起こらないと信じたいものですが、どうしても 内部でギクシャクしてしまうとその不穏な雰囲気が利用者さんにも影響を及ぼしてしまうことがあります。

筆者がケアマネージャーとして活動していた時期に、デイサービス内部の環境を悪化によって離職者が相次ぎ、さらにデイサービスで利用者さんが他の施設にどんどんと移転してしまったという事例がありました。

今回はそんな移転を余儀なくされた利用者のご家族の視点に立って、事実を元にしたフィクションという形でこの事例について紹介していきます。

これをもとにデイサービスの内部の環境についてもう一度、一考したいところです。

そしてケアマネ諸氏については、この事例の最初のケアマネの様に、ご家族様からの信頼を失わないように気をつけたいところです。

ケアマネは信頼が第一

母はN町で独居生活をしていました。時々姉が訪問してくれ、調理や掃除、差し入れをしてくれていました。介護保険も要介護2でデイサービスに週1回通所していたようです。
しかし、鍋焦がしや、日付がわからない、デイサービスの利用日を忘れて準備していないなどの行動が見られるようになったので、姉がきつく叱ったところ、母が逆上し大喧嘩になったそうです。

           

姉より電話があり「もうこれ以上、お母さんの面倒はもう看れないし、看たくもない。あんたの所に引き取って!」と興奮していました。

もともと姉は母と折り合いが悪く、喧嘩が絶えなかったのですが、姉は「今回ばかりは我慢の限界。今度はあんた看なさいよ」と興奮が収まりませんでした。

そのため私の住むB町に住所地を移し、介護していくことになりました。私の家に転居してからは特段問題があるわけではなく過ごしていました。

娘の私のことも分かるし、孫の顔も名前も言えました。ただ私も働いているので日中1人にはさすがにさせれないと思い、役場に相談しました。

「すでに介護認定は受けているので、担当のケアマネを見つけてサービスを調整してもらうことになる。まずはケアマネを探すことからですね。役場からは特定の事業所を紹介することはできないので事業所のリストを郵送しますので、それを参考にしてください」と説明を受けました。

正直介護保険のことについて何もわかっていないのでどうしたらよいのか迷ってしまいました。そこで知り合いが介護の仕事をしているので相談してみました。すると「うちにも事業所があるからそこでよければ紹介するよ」と言われたので紹介してもうことにしました。

男性のケアマネさんで、いろいろ話を聞かれました。ただ尋問されているような感覚はなく、私が話しやすいように工夫をしてくれているような感じがしました。

介護保険の説明も素人の私がわかりやすいよう冊子を指さししながらしてくれました。そしてサービス利用の段階で知り合いが勤めているデイサービスを希望しました。

そこのデイサービスは認知症の人のみ利用できるサービスだったようです。一連の事務手続きを経てサービス利用を開始しました。送迎は私の仕事に合わせたいので私自身が送迎し、入浴に関しても母とのコミュニケーションを図るのを兼ねて私と一緒に入浴するようにしたので、送迎・入浴は利用しないでデイサービスのみ週5回利用することになりました。

ただ、介護度によって保険がきく限度額がきまっているようで母の場合は限度額を超えてしまうとのことでした。限度額の範囲内であれば1割負担ですが、超えた分は10割全額負担でした。

経済的には子供も進学などで金銭面の援助はできませんでしたが、幸いなことに遺族年金で賄える金額を受給していたので問題はありませんでした。

本人は迎えに行く帰りの車の中で今日の出来事を話してくれて楽しんでいる様子でした。

知人も働いていて知人からも情報が入ってくるので、このまま継続してもらえるものばかりと思ってしまいました。

「その日」は突然に

ですが、利用して2年くらいが経過したとき、いつものように今日の出来事を聞かせてくれていたのが何も話してくれなくなり、こちらから質問しても何も答えてくれなくなりました。そのため知人に情報を聞きがてら相談してみました。

すると「今のデイサービスの内輪がぎくしゃくして場の雰囲気がよくない。更に離職者が多く職員の入れ替わりが激しくなり、早いと半年もしないで退職していく」と言われました。そして知人も退職しようか迷っているとのことでした。

その件をケアマネさんに相談したところ、「そのような話しは聞いているが、それを家族に話すことにより不安にさせることになるので話さないでいた」とのことでした。正直、話してほしかったです。そのことによりケアマネさんに不信感を抱くようになりました。

役場に相談しましたが、「事業所を変えることはできますが、どこがいいですよとは言えない。ご家族で決めてください」と冷たい対応をされてしましました。そのため知人に相談したところ、「私も職場関係に辟易したので退職することにした」と言われ不安がますます募りました。

その間も母の表情は暗くなり、自宅に戻ってからはため息をつくことが多くなり困り果ててしまいました。ケアマネさんは「職場の悪口は言えない。そういうことであれば違うデイサービスを紹介できますけどどうしますか?」と言われてしまい、まずます悩んでしまいました。

しばらくしたら、知人から電話があり、「今度独立してデイサービスを立ち上げるのでうちに来ない?」と言われました。そのためすぐに変更したいことを伝えました。その時にケアマネさんに不信感があることも相談したら、知り合いにケアマネいるから紹介できるよ、と言われ、デイサービスも変わるので合わせてケアマネさんも担当変更することにしました。

その件をケアマネさんに連絡したところ「そうですか。ご自由にどうぞ」と最後まで不信感が残るケアマネさんでした。

今のケアマネさんは非常に親切でいろいろなことを教えてくれたり、デイサービスでの様子も報告してくれたり、信用できるようになりました。知人が経営しているので何かあれば電話をくれたり、対応してくれたりと前のデイサービスとケアマネさんとは比較にならないほど協力して対応してくれるので助かっています。資格を持っていることと人間性は同じじゃないんだなと痛切に感じました。

施設側は早期離職防止が安定経営に繋がると心得るべし

今回の事例に学ぶことは多々あるものの、デイサービスの施設側からすれば離職率が高まってしまったこと、というのは経営上の安定性を失ってしまったことにも繋がります。

そういった部分から利用者さんの不安を煽ることになり、最終的に離脱という形になってしまったというのも要因としては考えられるのではないでしょうか。

こういった事態を防ぐために、まずは早期離職や早期の退職を防ぐというような取り組みが必要になるわけですが、そういった対策についてはもうお済みでしょうか。

介護経営編集部では、早期離職を防ぐ介護士新人研修実施マニュアルというものをご用意しています。

職員を採用したらまず行いたい新人研修やガイダンスですが、このガイダンスについてはなかなかしっかりとはできていないという施設も多く見られます。

そこで今回、最初の段階で施設の理念や目標などの基礎理解を徹底することでトラブルを未然に防いだり定着率を高めるための研修の方法などについてご紹介するマニュアルをご用意したというわけです。

新人研修マニュアルは今すぐにお手元にダウンロードすることができるようになっています、こちらからお受け取りの手続きにお進みください。

早期離職を防ぐ『介護士新人研修実施マニュアル』

介護経営 メールニュースでは、介護施設経営者が知りたい集客ノウハウや注目のサービスなど、最新のニュースを配信しています。ぜひご購読ください。

メールニュース登録

関連記事