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公開日:2018年11月9日

合理的な「区別」ができる賃金制度をつくろう

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福田 秀樹(特定社会保険労務士/株式会社福田式経営研究所 代表取締役)

契約社員やパートタイマーから以下のような質問が来たらどう答えるでしょうか。
「なぜ、私たちには家族手当がないのですか?」「皆勤手当がないのですか?」。昨今の裁判例や法律改正により、どうやらそれがウヤムヤにできなくなりそうです。
いわゆる「同一労働同一賃金」の議論です。政府は法改正を推し進め、「正規社員と非正規社員の区別の取っ払う!」「正規と非正規という言葉をなくす」と息巻いています。これからは「安い社員」と「高い社員」の上手な区別が求められます。極論ですが「全員社員」の範囲で合理的な賃金の格差を設けることになります。




結果として、今いる契約社員やパートの賃金だけがドカンとアップします。
一方で、正社員の賃金は高止まりするのみのです。ジリジリとボディーブローのように響くコストアップは避けられそうにありません。

正社員と非正規社員の区別がなくなる。
この対策が急務となります。私たち経営者は不合理な差別はいけませんが、合理的な区別はなんとしても必要なのです。
合理的な区別とは、男女、年齢、勤続、国籍ではなく、働く意欲・能力そして生み出される成果による区別です。

しかし、変更は極めて困難を伴います。
社員は皆、同一労働同一賃金、正社員と非正社員の区別がなくなることについて総論は賛成です。しかし、特に正社員は自分の給与が下がる、そんな事態は断固反対なのです。
正社員と非正社員の区別がなくなるというのは男性のフルタイム・年功給という既得権との闘いです。
正社員と非正規社員の区別がなくなる時代において従来の賃金制度では経営を圧迫することは必至です。



正社員と非正社員の区別がなくなる時代だからこそ、実力主義に基づいた賃金制度が必要です。
実は同一労働同一賃金の要請は別の面から極めて重要になります。
それは人材採用難を勝ち抜く給与です。
具体的には35歳未満の若手の基本給です。中小企業にとっては35歳未満の若手が採用できる初任給提示がいま求められています。「既存の社員との給与が逆転するから高い初任給は無理・・・」との声が聞かれます。それではもうこの人材難を乗り切っていくことができず、未来がありません。



いま求められている合理的な区別の例

(1)30代の若手が採れる初任給を提示するための若手のベースアップ

(2)意欲・能力・成果を評価した給与
 ア 40歳以降の役職者でもなく、専門的技術もない社員はやむを得ず昇給停止
 イ 女性でも意欲・能力・成果を評価し、積極的に役職者へ昇進昇格・昇給
 ウ 60歳以降の処遇は意欲・能力・成果に応じて超・メリハリをつける
  → 特に意欲格差が大きい世代なので年齢だけを持って区別しない


(3)正社員並みに働くパートの時間給は正社員並みにして定着を促進する。

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