介護・スーパーマーケット・建築・不動産・飲食業界向けノウハウ・事例・提案資料が多数の情報サイト

51 views

買い、食べ、学ぶ店|笹井清範の「本日開店」

2017年9月12日


制作:月刊「商業界」編集長 笹井清範

もはや「食のテーマパーク」というべき東京駅。日本各地はもちろん、世界の“食”が食べられ、買えます。これほどの食の商業集積は世界でも類を見ません。

そこに新しく開業した商業施設「グランスタ丸の内」の核店舗「EATALY(イータリー)グランスタ丸の内店」を見てきました。
イータリーは2007年にイタリアのトリノで誕生、「Eat Better, live Better」をコンセプトに、いまやイタリアに23店、世界に38店を展開しています。その特徴は「食べる、買う、学ぶ」が一堂で体験できる食物販とレストランの融合にあります。

店舗面積は約450平米で、レストラン座席数80席、カフェ座席数30席。店舗面積構成比は食物販60%、レストラン40%。売上構成比は食物販50%、レストラン50%を運営会社は想定しています。
食べる(Eat)レストランエリアではオープンキッチンを採用し、パスタ、ピザ、魚料理、肉料理、サラダなどを提供。買う(Shop)マーケットエリアでは約600種類の商品を販売、店内のほとんどの商品はイタリアからの輸入商品とのこと。

いずれも生産者がこだわり抜いた商品であり、単に陳列しているだけでは売れない商品が大半。そこで実際に味わい、体験してもらうことが重要となり、レストランでの食べる体験を重視しています。店内各所に試食コーナーが設けられ、主力商品のワイン、チーズ、生ハム、オリーブオイルなどを説明を受けながら試食できます。

試しにオリーブオイルの試食をしてみました。好みの味を伝えると、スタッフが3つの商品を選んでくれ、産地、生産者、製法、味の特徴、加えて本人の感想を説明してくれます。その説明ぶりが見事だったので、彼女も愛用しているという一本を買いました。

学ぶ(Learn)では、イタリア食文化と伝統が実感できる「学び」の場を提供します。売場ごとにワインの試飲方法、オリーブオイルの使い方、パスタとソースの相性、オリジナルカクテルの作り方など、イータリーの食材をより楽しむための知識をPOPで伝えていました。

そのほか、お客と生産者をつなぐ試みとして、ワインやチーズなどの生産者やインポーターを招いての試食・試飲会セミナー、イタリアの料理を自宅でも楽しめる料理教室や、大人も子どもも楽しめる食育教育を定期的に開催するといいます。

わたしが初めてイータリーを体験したのはニューヨークでのことで、そのときの驚きをいまでも憶えています。物販とレストランの融合、その場でつくられるライブ感、売り手と買い手のコミュニケーション、そのいずれかが欠けても同点の魅力は大きく減るでしょう。

日本のイータリーが今後どうなるか、そのポイントは「学ぶ」点の成否にあると思います。商業において「学ぶ」という行為の重要性はますます高まっていくでしょう。

※転載元 笹井清範の商人応援ブログ「本日開店」
https://ameblo.jp/19660726/entry-12309115206.html