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声掛け不要のショッピングバッグ|笹井清範の「本日開店」

2017年6月13日


制作:月刊「商業界」編集長 笹井清範

アパレル製造販売企業のアーバンリサーチが導入した「声掛け不要ショッピングバッグ」が話題になっています。
売場に用意された、この青いショッピングバッグを来店客が持つと、それが販売員からの声掛けを不要とするという意思表示になります。

もちろん、お客さんから販売員への声掛けはもちろん自由。
お客さんが必要とするタイミングに対応でき、業務を効率化することで良質な接客に繋がっており、導入して間もないがお客さんからの反応も良いと同社。

「自分のペースで商品を見たい」
「声掛けがしつこい」
「放っておいてほしい」
たしかに、お客さんがこんな思いを抱いていることも事実です。

アーバンリサーチの企業理念は「すごいをシェアする」というもので、感動、エネルギー、若さ、品質を、お客様、取引先様、社員と共有すること。
その実現のために「柔軟性」「顧客起点」「価値あること」という3つの理念を掲げています。
このアパレル業界初めての試みは、こうした理念の実践から生まれたものなのでしょう。
他のファッション専門店チェーンにも広がる気配のこの試みに注目しています。

しかし、とも思います。
声掛けを不要なものにしてしまったのは誰なのか、と。
不要なのは、販売員都合の一方的かつ独善的な声掛けであって、それこそ同社のいう顧客起点に立った上での声掛けは、店舗を構える小売業にとって本来は最大の魅力であるはず。
不要なのは不適切な声掛けしかできない販売技術なのであって、お客さんの気持ちに寄り添った声掛けは必要不可欠なのです。
そうした接客ができるスタッフ教育こそ、リアル店舗小売業のなすべきことではないでしょうか。

こんなことを考えていたときに、ちょうど縁あって手にした一冊の新著があります。
現場型の接客研修で定評のある成田直人さんの最新作『少ない人数で売上を倍増させる接客』です。

「プロはお客様が選択している商品やサービスに疑問を持ち、そのまま購入することで被る可能性のあるリスクにあらかじめ気づき、接客中にリスク提示をして代替案(最適な商品やサービス)を提案することができます。右から左に黙って商品を販売するだけなら、それこそロボットや無人店舗で十分です」(同書27ページ)

接客のみならず店舗改革で多くの成果を挙げる彼の販売員への愛情あふれるメッセージがあふれています。

※転載元 笹井清範の商人応援ブログ「本日開店」
http://ameblo.jp/19660726/entry-12280718731.html

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