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中小企業は「モデル賃金」を説明しよう


制作:福田 秀樹氏 (特定社会保険労務士/株式会社福田式経営研究所 代表取締役)

モデル賃金とは、新卒で入社して順調に出世し、定年を迎える人の賃金上昇カーブです。もちろん、”会社業績も順調であれば”という但し書きがつきます。このモデル賃金を開示して、説明している中小企業は1%もないのではないかと思われます。

新卒の初任給は20万円程度です。中小企業の50歳部長の給与は50万円程度です。したがって、モデル賃金や賃金制度というのは、20万円の給与をいかに50万円にしていくかを示すにすぎない、ということになります。

言ってしまえば、それだけなのですが、この20万円から50万円の差の「30万円」に「経営の意思」や「物語」を詰め込むわけです。

その経営の意思とは、会社としては業績も順調で、会社の期待通りの成長を遂げてくれれば、このような処遇をしていきたい、そのために会社は成長のマイルストーン(節目)を設け、成長を支援していきます、その結果このような処遇を実現していきます、ということです。また、モデル賃金を言いかえれば、会社の求める期待人材像、たとえば、J(一般職層)、S(中堅職層)、M(管理職層)において求める期待人材像クリアしていけば、どのように報われるかを明示するものです。ですから、少なくともこの3階層における会社が求める期待成果、期待行動、知識・技能は”見える化”にし、社員の能力向上をバックアップする体制が必要です。

「そんなものを見せたら、給与アップの要請が強まるだけだ」「必ず上げると思われる」「全員50万円になると勘違いする」とおっしゃる社長様もおられます。しかし、実際に現在おられる部長職には50万円程度の給与は払っておられるのです。あくまで順調に出世する人の賃金カーブを「モデル賃金」として特に若い人に提示しようというのですから問題ないはずです。

中小企業というのは、特に新卒社員からは信用されていません。社員は「社長は私たちの処遇には関心がないのだろう」、口の悪い社員は「結局、〇〇一族(オーナー)のために働いているのだ」というのです。経営方針発表会で、売上高、経常利益、新規店舗・新規事業など積極的な方針が話されていても、下を向いて「結局、それで私たちは報われていくのだろうか?」と常に心配で不安なのです。

いま、若手社員の取り合いとなっており、初任給アップの競争が激化しています。しかし、単に初任給が高いだけの会社と、書面になったモデル賃金があって長期的な生活設計ができる会社のどちらが選ばれるでしょうか。それは間違いなく後者です。

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