介護・スーパーマーケット・建築・不動産・飲食業界向けノウハウ・事例・提案資料が多数の情報サイト

124 views

スーパーマーケットの電力販売支援を行うアイ・グリッド・ソリューションズ


制作:廣瀬 鉄之介(エネルギー・環境ジャーナリスト)

スーパーマーケットの電力販売支援を行うアイ・グリッド・ソリューションズ

流通業や小売業、アミューズメント業などのエネルギー・マネジメント(エネルギー管理)で実績を持つ(株)アイ・グリッド・ソリューションズが、スーパーで買える電気「スマ電」(http://smaden.com/)の販売に乗り出し、関係業界の話題を集めています。2016年4月からの電力小売りの全面自由化で、さまざま企業が、電力事業に参入していますが、スーパーで買える電気の小売り事業は、国内では初めて。同社は、消費者との接点の多いスーパーマーケットでの電力販売支援を行う「電気小売り事業支援プラットフォーム(エネプラネット)」サービスに取り組むなど、流通業界向けにさまざま電力ビジネスを展開しています。スーパーで買える電気とはどんな電気なのか、アイ・グリッド・ソリューションズの電力ビジネスの戦略を探っていきます。

伊藤忠グループが主要株主


アイ・グリッド・ソリューションズは、2004年2月に設立された電力関連事業の会社で、資本金は2億4500万円、本社を東京・新宿区に置いています。伊藤忠商事や伊藤忠テクノロジーベンチャーズのほか、(株)環境エネルギー投資、ジャフコ、オリックス・キャピタル、三井住友海上火災などが主要株主となっています。電力の小売り全面自由化に向け、同社は、経済産業省に小売り電気事業者としての登録を済ませています。

同社の前身は、「(株)環境経営戦略総研」で、その時代から、流通、小売り、アミューズメント業界向けのエネルギー・マネジメント事業を展開し、これまでに、全国で5000ヵ所を超える店舗、事業所などで、電力の需給アグリゲーション(需要と供給の適正な管理)を実施しています。アグリゲーションの具体的な仕組みは、顧客の電力需要の変動に合わせた最適な電力を調達するとともに、電気料金の低減を促進します。また、電力の調達・販売だけでなく、顧客における電力使用量のコントロールや予算管理など電力消費に関するさまざまなサービスを顧客に代わって実施します。

エネルギー・マネジメント事業の実施ヵ所は、東京電力管内が1250ヵ所と最も多く、次いで関西電力管内の620ヵ所、東北電力管内の580ヵ所、さらに北海道、九州、中国、四国、北陸、沖縄と、全国に及んでいます。

地域スーパーと代理店契約


話題を集めている「スーパーで買える電気」(スマ電)は、4月からスタートした電力の小売り全面自由化によって、一般家庭向けの電力が自由化されたことから、スーパーを通じて消費者に電気を販売する内容です。具体的には、アイ・グリッド・ソリューションズが、地域のスーパーマーケットと提携、代理店契約を結び、代理店となった地域のスーパーマーケットは、買い物客などの消費者を電力購入の顧客としてアイ・グリッド・ソリューションズに紹介します。アイ・グリッド・ソリューションズは、それを踏まえ消費者との間で電力供給契約を結びます。「スマ電」はスーパーで買える電気の愛称で、「住まいの電気は賢く(スマートに)スーパーマーケットで」という意味です。

アイ・グリッド・ソリューションズとこれまでに提携したスーパーマーケットは、愛知、静岡、岐阜、三重、長野の各県で店舗を展開する「アピタ」、「ピアゴ」、京都、兵庫の各府県で店舗展開する「にしがき」、三重、岐阜各県の「深夜スーパー一号店」、東京、埼玉、千葉の各都県の「ベルクス」、京都府の「生鮮館なかむら」、奈良、大阪、兵庫の各府県の「ボトルワールドOK」、山梨、長野各県の「いちやまマート」などです。

エネプラネットでスーパーを支援


スーパーマーケットは、消費者との接点が多く、電力小売り事業には最適な業種といわれます。しかし、電力の小売り事業には、電源の確保や需給管理、顧客管理、さらには料金の請求決済など課題が多く、スーパーマーケットには、困難な面も多くあります。そのため、アイ・グリッド・ソリューションズは、「エネプラネット」サービスを立ち上げ、電力販売業務や電力供給契約の媒介などの、電力小売りに関するすべての事業の支援を行うことにしました。このサービスは、「電力販売代理店ネットワーク」とされ、地域のスーパーマーケットにおける電気小売り事業を支援し、成功に導くための各種の支援を実施します。

「エネプラネット」では、電力関連業務だけでなく、加盟スーパーマーケット各社の事情に合わせたきめ細かな事業コンサルティングや店頭スタッフの教育・研修、プロモーション施策の立案など、幅広い支援業務を実施していきます。

同社は設立当初から、一貫してエネルギー・マネジメント事業に取り組んでいますが、その一つとして、節電や電力需給の安定化に役立つ、電力見える化サービス「見えタロー」を提供しています。このサービスは、スーパーマーケットや事業所における電力消費をモニターでグラフ化することで、節電・省エネを促すとともに、電力需給のひっ迫時にはデマンドレスポンスなどにも対応します。デマンドレスポンスは、近年、スーパー、事業所だけでなく、さまざまオフィス、企業、工場などで導入が進んでいます。

デマンドレスポンスの取組は、電力会社の要請に応じて供給先事業所に電力消費を抑制してもらうことによって、電力会社から対価を受け取れる仕組みです。つまり、節電・省エネに協力した事業所には、対価が支払われるという経済的メリットを重視した取組です。需要家側の対応で、電力需給の安定化を図るということから、デマンド(需要家)レスポンス(対応)と呼ばれます。

3年以内に30社1500店舗の加盟めざす


アイ・グリッド・ソリューションズは、こうした「エネプラネット」など、エネルギー・マネジメント支援サービスによって、提携スーパーと電力購入の消費者を増やす方針ですが、初年度にあたる2016年度には、約15社のスーパーマーケット600店舗の加盟をめざします。それによって、消費者10万世帯との電力契約を見込んでいます。さらに、今後3年以内に、30社1500店舗の加盟と、40万世帯との契約を目指したいとしています。

一般消費者との電力契約の拡大には、メリットのある電気料金プランが決め手となります。
そのプランが、同社の「スマ電」です。スマ電の特徴は、2世帯同居などの家族数の多い家庭、高齢者との同居世帯で、日中でも電気を多く使う家庭など、比較的電気使用量の多い家庭に有利なプランとなっています。

東電、中部電、関電より割安の料金プラン


「スマ電」の提供先は、東京電力管内、中部電力管内、関西電力管内の3地域が主な対象地域です。例えば、東京電力の一般家庭向け電力料金「従量電灯B」と比較すると、1契約当たりの基本料金は、契約電流40A、50A、60Aはいずれも同額です。また、1kWh当たりの従量料金も、120kWhまでの第一段階および300kWhまでの第二段階までは、東京電力と「スマ電」は同額です。しかし、300kWhを超える第三段階料金は、「スマ電」の方が12%割安となっています。

中部電力の従量電灯Bとの比較では、契約電流40A、50A、60Aでは、いずれも「スマ電」の基本料金のほうが200円~300円割安となっています。1kWh当たり電力量料金は、中部電力の第一~第三段階までの料金と同額です。

関西電力の従量電灯A相当プランとの比較では、1ヵ月の電気使用量が305kWhを超える段階から、「スマ電」の方がお得になります。305kWh以下の家庭では、関西電力のほうが割安となっています。

まとめ


アイ・グリッド・ソリューションズの「スーパーで買える電気」の取組は、電力自由化を先取りした事業展開の一つといえます。2014年4月に策定された国の「エネルギー基本計画」では、「エネルギー政策は、生産・調達から、流通・消費までのエネルギーサプライチェーン全体を俯瞰し、…中長期的に取り組んでいくことが重要である」とし、「供給構造の構成が、需要動向の変化に柔軟に対応するならば、…供給構造の安定性がより効果的に発揮されることにつながる」と指摘されています。つまり、電気の供給が、従来の一方通行から、自由化によって、双方向の流れに大きく転換し、需要の変化に、供給が柔軟に対応することが求められるというわけです。需要と供給の接点を、スーパーマーケットととらえ、そこからスーパーを中心とした流通業におけるさまざま電力ビジネスを展開する事業モデルは、今後の電力ビジネスの参考になるといえるでしょう。

スーパーで買える電気「スマ電」について、スーパーマーケットが加盟を検討される場合は、同社のエネプラネット推進部(TEL:03-3230-1280)まで問い合わせをしてみて下さい。
その場合、「経営会議ドットコムで見た」とお伝え頂ければスムーズです。

また、全国のスーパーマーケットやドラッグストア向け電力供給と運用改善、導入実績はダントツの3500店舗。無償で電気代削減が可能なアイ・グリッド・ソリューションズの「スマート電気」については、下記より詳細資料がダウンロードできます。

*資料ダウンロードはこちら*

電力供給サービスのメリット

本テーマに関係する関連記事まとめ