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深夜酒類販売飲食店営業の届出は自分で出来る?


制作:おぬおぬ(行政書士・ライター)

さて、ここではバー、居酒屋等、深夜12時以降もアルコールを提供して営業する飲食店が届け出る必要がある、「深夜酒類販売飲食店営業の届出」の提出の仕方についての詳細な解説です。ちなみに、どういったお店がこの届出をする必要があるのか、ということについては、知らないと危険な飲食店の開業届け(2)をご参照下さい。

初めに、自分で申請?専門家を使う?


飲食店営業許可についてでも書きましたが、まず、この「深夜酒類販売飲食店営業の届出」を提出するにあたって、自分でやるのか、専門家を使うのか、という二つの選択肢があります。
専門家利用の場合は、扱っているのは行政書士ですね。
費用の相場としてはお店の規模によって5万円~10万円程度、といったところです。飲食店営業の申請と同程度ですね。

次に、必要書類作成の難易度についてですが、自分で測量をして図面を作成したり、用途地域の確認等の専門知識も少々出てくる為、飲食店営業許可に比べると難易度は少しだけ高くなります。とはいっても作成が不可能なレベルでは決してありません。初めての方でも十分作成出来ます。ただし、作成には、時間と手間がある程度かかります。オーナーさんがこの届出書を作るのに割く時間は、決して営業利益がでる訳ではないことを考えると、私は、「行政書士を頼った方が早いし確実なので、私に任せて、オーナーさんは経営に集中して下さいね。」と、営業させて頂いてます(笑)。

さて、上記の通り、時間と手間さえかければご自身での作成も十分可能ですので、自分で申請することを選んだ場合の流れを解説していきます。

STEP.2 用途地域の確認


まず、深夜営業が出来る地域なのかを確認します。
管轄の役所の都市計画課に電話して、お店の用途地域の確認を行います。住居系の区域ではそもそも深夜営業は出来ないのです。具体的にこの場合の住居系の区域とは、
「第一種低層住居専用地域」
「第二種低層住居専用地域」
「第一種中高層住居専用地域」
「第二種中高層住居専用地域」
「第一種住居地域」
「第二種住居地域「準住居地域」
以上の6つです。

お店の場所がこれら以外の用途地域(例えば、「商業地域」や「近隣商業地域」など)であることを確認しましょう。
届出ができる区域であることが確認できたらSTEP2へ進みます。
ちなみに上記6つの住居系用途地域だということが分かった場合には、深夜営業は断念せざるを得ません。

STEP.2 必要書類の確認


そして、原則的な必要書類は以下のものになります。
 ①届出書・構造設備の概要
 ②営業の方法
 ③営業所周辺の略図
 ④1階平面図
 ⑤入居階平面図
 ⑥営業所平面図
 ⑦営業所求積図
 ⑧各室求積図
 ⑨照明設備図
 ⑩音響設備図
 ⑪飲食店営業許可証のコピー
 ⑫(営業者の)住民票

上記に加えて法人の場合・・・
 ※履歴事項全部証明書
 ※役員全員の住民票のコピー

上記に加えて営業者や役員が外国籍の場合・・・
 ※在留カード裏表のコピー

以上となります。
結構多いですよね。また、本来は必要書類に含まれないのですが、地域によっては建物各階の入居状況リストが求められる場合もあります。

管轄警察署に必ず確認

原則的な必要書類について上に挙げましたが、営業所の場所(管轄や建物の何階にあるか等)によって提出がいらないものもあります。
もちろん、提出書類は少ない方が準備の手間を省けますから、管轄の警察署に必ず確認してから、準備を始めましょう。(管轄が分からない場合はこちらから確認して下さい。
https://www.npa.go.jp/syokai/soumu1/kankatsuichiran.pdf
#search=%27%E7%AE%A1%E8%BD%84%E8%AD%A6%E5%AF%9F%
E7%BD%B2%E3%81%AE%E6%A4%9C%E7%B4%A2%27
 )

地域や担当者による対応の違い

自分で作成しようと、オーナーさん自身が管轄警察署に伺ったり、電話で疑問点の確認をすると、担当者によっては「分からないなら行政書士に頼んで下さい。」「ウチでは作り方はいちいち教えてません。」と冷たく言い放たれてしまう場合も実際にあります。

また、それとは逆に、小さなバーの経営をしているおばあちゃんが持ってきた手書きの図面を、担当者が、「あと、こことこことを測ってきてね。営業許可書の住所変更も忘れちゃダメだよ~。」と丁寧に優しく修正している場面に出くわしたこともあります。
さすがに質問されてるのに教えないのはNGだろう・・・という様な応対場面もみたことがありますが、繁華街や立て込んでいる時期は、担当者も忙しさからどうしても事務的な対応になってしまう、ということもあると思います。
この辺の温度差も一度直接確認するとなんとなく分かりますので、まずは電話で確認する様にしましょう。

STEP.3 書類の準備


STEP2で確認した書類を一つずつそろえて行きます。
ここでは、基本的な書類は全て必要であり、小規模飲食店、という前提で、私だったらこの順番でそろえると効率的だと考える方法を述べていきます。

1)お店の測量、照明・音響設備の確認
 まず、お店内部を端から端まで測量し、図面に起こします。この図面はPC作成が一般的ですが、手書きでも構いません。

2)平面図ができたら、寸法を記入し、営業所全体を青、客席部分は赤、厨房部分は緑、の線で囲みます。・・・⑥が完成

3)⑥を使って面積を計算し、求積表として平面図に記入します。・・・⑦、⑧が完成(客室が1つのみの場合には、⑧は必要ありません。)

4)平面図に、音響設備と照明設備を記入します。・・・⑨、⑩が完成

5)入居している建物の一階の平面図を作成します。(大まかな配置や出入り口の構造が分かれば良く、測量する必要はありません。)・・・④が完成

6)お店が入居している階の平面図を作成します。(大まかな配置や出入り口の構造が分かれば良く、測量の必要はありません。)・・・⑤が完成(入居階が一階の場合は④と同じものになるので、作成する必要はありません)

7)住宅地図でお店周辺の位置関係が分かるもの(周辺200~300m範囲くらいのもの)をコピーし、営業所周辺の略図として添付します。
㈱ゼンリンの住宅地図が使いやすく便利ですが、使用した場合には、複製許諾証を必ず貼る様にしましょう。複製許諾証は㈱ゼンリンの事業所にて販売しています(参考㈱ゼンリンHP http://www.zenrin.co.jp/fukusei/info02.html )。・・・➂が完成

8)個人事業の場合は営業者の住民票を、法人経営の場合は役員全員の住民票と履歴事項全部証明書を用意します。・・・⑫が完成

9)営業許可証をコピーします。・・・⑪が完成

10)住民票や履歴事項証明書をもとに届出書を記入します。住所の番地の表記は住民票と一致する様にして下さい。構造設備の概要は求積図と営業許可証のコピーをもとに記入します。・・・➀が完成

11)メニューやお店の設備、営業時間を参考に、営業の方法を作成します。・・・➁が完成

これで必要書類は全てそろったことになります。

STEP.4 予約をとり、提出


管轄警察署に必要書類を持参し、提出します。担当者が不在のことや対応中のことは多いので、必ず予約を取ってから向かいましょう。
書類の疑問点も予約を取る際に質問し、解決しておくと提出がスムーズになります。

また、修正があった場合に使用しますので、提出日には認印(法人の場合は会社印)を必ず持参しましょう。

これで、届出後10日後から深夜営業が可能になります。
以上が「深夜酒類販売飲食店営業の届出」作成、提出の流れとなります。

■著者■ 
おぬおぬ
行政書士。バーテンダーの経験を活かし、飲食店関連許認可、民事法務、入管業務を中心に、顧客との相談が得意な行政書士として活動。 ライター業も行っています。社会保険労務士有資格者、介護福祉士、宅地建物取引士を兼務。

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