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飲食店開業でありがちな契約トラブル7つ


制作:おぬおぬ(行政書士・ライター)

飲食店開業でありがちな契約トラブル7つ

残っていた造作が残置物ではなくリース物であった


居抜き店舗契約の際に、不動産業者から「残置物なので使用して構わない。」を口頭で説明を受けた機材が実はリース物であった、というトラブルがあります。
残置物に関しては契約書に記載がないことや、されていても瑕疵担保責任が免責されていることも多いです。
業者の言葉を鵜呑みにせずに、きちんと確認を行わないと後々リース会社とトラブルになったり、買い替えや処分費用が発生し、経営に不測のダメージを与えることになります。
あくまでもリース物の所有権はリース会社になりますので、引渡し物件にある設備が残置物なのか、リース物なのか、また、残置物であっても、前所有者から所有権を主張されない様に、誰の所有物なのかを不動産業者に確認し、出来る限り書面により明確にしておくことが望ましいです。
また、下見の際にあった造作が入居の際には撤去されていた、というケースもあります。造作譲渡の契約書の目録の部分も注意して確認しましょう。

工期が遅れた場合の取り決めが入っていない


飲食店の内装工事が遅れるということは実は良くあります。
内装業者が確保している下請けの数や、繁忙期、また同時期に入った急な工事の優先順位によっては、いつの間にか工事を後回しにされてしまい、その結果納期が大幅に遅れる、ということが起こるのです。
それを回避する為には、こまめに工事の進み具合をチェックすることの他に、契約書に納期が遅れた場合のペナルティの定めを置くことも有効です。
納期が遅れたことによる損害がある程度確定出来れば、業者側もそれを回避する為に、慎重に工事を進めてくれますし、遅れた場合の損害の回復も出来ます。また費用の支払いを数回に分け、工事の進み具合によって支払う、という契約にしておくという方法も有効です。

厨房がいつまでも完成しない


客席が完成していなくても、一般的な接客のトレーニングは可能です。しかし、厨房が完成しなければ、まず営業許可の申請が出来ません。とにかく厨房だけは期限通りに完成させてもらい、先に引き渡しを受けることが出来ると開業の準備がスムーズになります。

閉店後も家賃が発生してしまった


店舗物件は3年契約というものが多いので、契約終了時と閉店時期がちょうど重なるということの方が稀です。
途中解約に関しては別途定めがある場合がほとんどですが、数カ月前には解約の申し入れを行う必要があります。
その期間が6か月だとすると、閉店後もその期間家賃を払わなくてはなりません。
当然売り上げは上がりませんから、ただの出費です。飲食店を開業する際にはあまり考えたくないことですが、経営が上手くいかなかったり、体調を損ねてしまったり、様々な理由でお店をたたむことがあります。
解約の場合の条件も確認を怠らない等にしましょう。

開業コンサルタント話を鵜呑みにして大損


開業の準備には様々な手間がかかります。
手一杯のところに開業に関しての手続きや内装業者の手配を代行してくれるコンサルタントから営業があり、良い話だと思い任せすることにすると、実は内装業者とグルになっていて、コンサルタント料以外にも、多額の紹介料が請求されたというケースがあります。
そのケースではコンサルタントときちんと契約書を交わしていなかった為に、返金の請求は諦めたそうです。
開業に関しての決断は不安も多く、ベテランのコンサルタントに相談できることのメリットは大きいのですが、その場合もきちんとコンサルタントに関する契約書を交わしていないと、トラブルになった場合の取り返しがつきません。

法人設立を安価な専門家に依頼したところ顧問契約がセットになっていた


これは法人設立を税理士へ依頼した場合に多い様です。
基本的には激安の法人設立手続きなどには設立後の顧問契約がセットになっています。
つまり月々の顧問料が発生するのです。もちろん顧問税理士を探していて、条件の合う税理士なら構わないのですが、あまりに安価なところですと、経営改善や節税の方法に関してのアドバイスがない、事業主さんが損をしていても何もしてくれない、など結果的に気が付かないうちに大きな損失になっていた、、、なんていうこともあります。
税理士は、良い関係が築ければ経営の強い味方になってくれますので、値段だけをみることなく、ご自身の事業に合った税理士を選んだ方が良いでしょう。

共同経営のトラブル防止には出資比率が重要


「共同経営はうまくいかない。」とよく言われます。
経営者は日々の経営上の重要事項の決定を行う訳ですが、飲食店での経営判断は感覚的なものに大きく左右されます。
その為、全く同じ権限を持つ経営者が複数人で経営をしている場合には、意見の食い違いがでてくることがほとんどです。
ターゲット層をどこに絞るか、その好みはどのようなものか、内装のコンセプトは?具体的にはどんなもの?等々、これらをいちいち話し合いで決めていくことは実質的には難しいです。
その場合のトラブルを避ける為には、法人の場合、持ち株比率の調整が有効です。一人が半分以上の株を持つことで、実質的に経営に関する事項を決定出来るようにしておくのです。その他の経営に関わる人間の発言権は残しておきながら、最終的な決定権は一人が持つようにしておくことで、経営に対する意見の食い違いによって起きるトラブルはかなり回避できます。

以上、開業に関するトラブルとその回避方法についてでした。

■著者■ 
おぬおぬ
行政書士。バーテンダーの経験を活かし、飲食店関連許認可、民事法務、入管業務を中心に、顧客との相談が得意な行政書士として活動。 ライター業も行っています。社会保険労務士有資格者、介護福祉士、宅地建物取引士を兼務。

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