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飲食店開業 契約に関する基礎知識


制作:おぬおぬ(行政書士・ライター)

開業準備中は色んな業者と様々な契約を交わす事になるけど、経営者としてハンコを突く前に契約内容が話し合いの通りか確認したいが、何が書いてあるのかイマイチわかりません。 意図しない契約を結んでしまわない為の注意事項
と、そうならない為に気を付けたい事をまとめます。

契約についての基本知識


そもそも契約とは、当事者の意思表示によって成立し、お互いを拘束します。ということは、お互いの合意があれば良い訳ですから、例え内容を書面に残していなくても有効に成立するのが原則です。

契約書を作る理由


では何故、契約書をわざわざ作るのか?例えば片方が契約を守らない場合、「こないだ約束したじゃないか!」といくら言っても「そんな約束はしていない。」と相手に言い張られてしまうと、約束したこと自体が証明出来ない訳ですからどうしようもありませんね。
その為、そういった場合に備えて契約書という形で「お互いにこんな約束したよね。」ということを証拠に残すのです。
万一言い争いになっても契約書が証拠となってくれますし、きちんとした契約書があれば、内容は明確ですから、そもそも争いにならない、という訳です。

契約書の意味


以上の様に契約書の意味は、証拠を作ることと、紛争の予防、です。その為、いくら細かい字で長々と書いてあって読みにくいからといって、詳細に内容を確認しないで署名をすることは非常に危険です。後から「こんなことが書いてあるなんて知らなかった。」と言っても通りません。内容を確認し納得して署名した、と推測されてしまうのです。

契約書の基本構成


一般的に契約書は以下の様な構成で作成されます。

①タイトル

タイトルの付け方に決まりはありません。「売買契約書」「賃貸契約書」等々、その契約が一目で分かるタイトルかを確認します。また、「業務委託契約書」の場合には注意が必要です。一般的に「請負」と「準委任は」業務委託としてまとめて記載されてしまう場合がありますが、その契約が請負なのか、準委任であるのか、ということで責任の所在が変わってしまう場合があります。違いについては後程解説致します。

②前文

契約の当事者や内容を簡潔に特定する為に設けられます(○○株式会社と●●●株式会社は以下の通り契約する。といった感じですね。)。絶対に記載しなければいけないというものではありません。

③目的

どんな契約かということを最初に明確にします。

④契約の内容

料金や費用、有効期間、支払いの方法、賃貸借であればその有効期間など、具体的な内容が記載されています。契約書のメインの部分です。大切なことは、内容が具体的かつ詳細に特定されているこということです。捉え方によって色々な解釈が出来てしまうと後々紛争になりやすいので、品名、数量、消費税込みなのか否か、引き渡しの時期、返品についても、詳細に記載があるかを確認し、疑問点は契約締結前に解決しておきましょう。

⑤解除について

どういった場合に契約を解除できるのか、といったことを定める項目です。○月○日までに支払いをしない、背信的行為が発覚した場合に契約を解除できる、などと記載されます。どのような場合に解除できるのか、また解除されてしまうのかを確認し、自分にとって不利な内容でないかを良く考えましょう。

⑥損害賠償、違約金

契約違反によって相手や第三者に損害を与えた場合の取り決めです。契約書を作成する側に有利な場合が多いので、解除についての項目と同じく、実際にその状況が発生したことを想像し、その場合に不測の損害を被る様なない様になっていないか注意しましょう。具体的な金額(代金の○○%相当の違約金、等)や、賠償の範囲(損害の全て、弁護士費用を含む、等)が決まっていないと、それらの主張、立証に費用がかかり、現実的には請求が出来なくなる場合もあります。賠償請求が行いやすくなっているかも確認しましょう。

⑦保証人

債務者が支払いを出来なくなった場合に、保証人が変わって支払う、というものです。法人名義の契約に法人代表者個人が連帯保証人になっている、という場合も多いです。その場合、事業がうまくいかなかったときには、自身の個人的な財産から支払いをする必要が出てきます。保証人になる場合にも相当な注意を払って契約書を確認しましょう。逆に債権を持つ側としては、保証人をついた契約が望ましいです。支払いが滞りそうな相手と契約をする、支払いが滞った場合の損害が大きい、という様な場合には連帯保証人を用意してもらうようにしましょう。

⑧裁判管轄

万が一紛争に発展した場合の裁判管轄を定めます。あまりに遠いと、裁判をする為の費用がかさみ、裁判が出来ない場合も。双方の裁判管轄が同じなら問題はないですが、一般的には自身の裁判管轄である方が有利です。

見落としがちな契約に関する基本用語


請負・・・請け負った側は特定の仕事を完成させ、注文者に引き渡す義務を負います。その為、仕事の途中で不可抗力の事故にあってしまった場合などでも、その責任は請け負った側が負います。

準委任・・・(法律行為以外の)事務を委託する、というものです。しっかりと事務処理をすることが目的で、仕事を完成させる義務は負いません。

業務委託・・・ある特定の業務を他人に処理してもらう、という意味で使われますが、法律用語ではありません。法律上の「請負」も「委任」も一括りに業務委託、ということにされている場合がありますが、責任の所在が違ってきますので、業務委託契約書の場合は、どちらの契約にあたるかの確認が必要です。

連帯保証人・・・債務者が債務を履行しない場合には、債務者に代わって支払いをする義務があります。通常の保証人と連帯保証人では連帯保証人の方が責任は重い為、債権者側の場合は連帯保証人を付けてもらう様にしましょう。

保証金・・・賃料滞納や損害賠償を保証する為に支払う金銭。賃料の3~6か月程度が一般的です。駅前などの好立地では高額な場合が多いですが、保証金自体はただの出費です。少なく済むに越したことはありません。

償却・・・補償金から契約終了時に差し引く金銭。返還はされません。10~20%程度や賃料1~2か月程度が相場です。

■著者■ 
おぬおぬ
行政書士。バーテンダーの経験を活かし、飲食店関連許認可、民事法務、入管業務を中心に、顧客との相談が得意な行政書士として活動。 ライター業も行っています。社会保険労務士有資格者、介護福祉士、宅地建物取引士を兼務。

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