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残業代を減らす手法(給与を変えずに時間単価を下げる方法)


制作:経営会議ドットコム 編集グループ

残業代を減らす手法(給与を変えずに時間単価を下げる方法)

残業代は残業時間と時間単価の掛け算


多くの会社が残業代を減らしたいと考えているのではないでしょうか?
しかし、一人あたりの残業代(残業時間)を減らすために従業員を増やしていれば、人件費そのものは増えてしまい本末転倒です。また無理やり残業時間を減らそうとしたためにサービス残業が増えるようなことがあれば、労働基準法上の大きなリスクを抱えることにもなります。
残業代は次式で計算できますので、残業代を減らすには残業時間を減らすか時間単価を少なくするかのどちらかになります。
残業代=残業単価(時間給の25%増※)×残業時間
※休日は35%増、深夜は25%増です。

残業代削減は、残業時間を減らすだけではない


残業時間を減らすポイントは、業務管理、時間管理をきっちりと行なうということになります。基本的には上司が部下の業務管理、時間管理をする必要があります。 ここでは、残業時間を減らすのではなく、時間単価を少なくする方法を説明します。

時間単価を減らす一番簡単な方法は給料を下げることです。しかしこれは現実的な手法ではありません。給料をさげずに、かつ、休みの日数や労働時間を変えることなく時間単価を少なくする方法があります。
皆さんは、休日と休暇の違いをご存知でしょうか?
会社に行かなくてもいい、仕事をしなくてもいいという意味では同じですが、労働基準法上はその意味合いが違います。この休日と休暇をうまく設定することにより時間単価を少なくすることができます。

休日と休暇の違いを把握しているか


休日と休暇の定義はそれぞれ以下のようなものになります。
休日・・・労働契約上、もともと労働の義務のない日
休暇・・・労働義務がある日を一定の根拠理由に基づき一定の手続を経て、その労働義務を免除される事になる日
労働義務がなくなるという点では同じですが、年間の所定労働時間の計算に違いがでてきます。
もともと労働義務のない休日を増やせば、残業代や休日出勤手当を計算するための時間単価が上がることになります。
例えば、月給が同じ30万円の従業員でもA社では年間休日が130日、B社では年間休日120日の場合、割増賃金の時間単価はA社の方が高いということになります。
(以下参照)
(EX)
A社 月給30万円 労働時間 8時間 年間休日130日 の残業の割増賃金
300,000 ÷ {(365−130) ÷ 12(月数)} ÷ 8 × 1.25 ≒ 2394円/時間

B社 月給30万円 労働時間 8時間 年間休日120日 の残業の割増賃金
300,000 ÷ {(365−120) ÷ 12(月数)} ÷ 8 × 1.25 ≒ 2298円/時間

*これは、30万円すべてが割増賃金の計算の根拠になると設定した場合です。

もしB社が労働条件を改善のために、出勤日数をA社と同じ日数にしようと休日数を増やすと、単純に時間単価は増えてしまいます。結果として同じ時間の残業時間であれば、残業手当の金額は増えることになります。(B社では勤務日数を減らしているために、単純に考えると残業時間も増えることになり、労働条件は改善されましたが、人件費総額はかなり増えてしまうということになります。)

これに対し、休日数を増やさずに休暇の日数を増やすとどうなるでしょうか。休暇はその日数を増やしても、1年間の所定労働時間が増えるわけではないので、割増賃金の単価は上がりません。
これは、もともと労働義務があるのを一定の手続によって免除しているからです。

休暇をうまく使えば給料を下げずに残業代を減らすことが可能


このように、1年間の出勤日数や所定労働時間を考えるうえで、休日日数と休暇日数を適切に設定すれば、基本給部分を変えずに、かつ、出勤日数を増やすこともなく、残業代の算定基礎となる時間単価を下げることが可能になります。

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