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残業手当削減のポイント


制作:経営会議ドットコム 編集グループ

残業手当削減のポイント

管理しなければ残業はドンドン増える


経費節減に取り組んでいる企業は多いですが、多くの企業経営者が悩んでいる事柄の一つに人件費管理があります。とりわけ残業手当の支給、抑制について悩んでいる経営者は多いのではないでしょうか。
残業代を支払わなければ労働基準法に抵触し、ブラック企業として認知されることになります。また従業員や元従業員から訴えられ訴訟で負ければ、実際の未払いであった残業代だけでなく、遅延損害金や遅延利息まで支払わなければなりません。
残業代を減らす一番の方法は残業時間を減らすことですが、従業員のそばにずっといて監視するわけにもいきません。残業時間を減らすには、従業員一人ひとりの意識を高め業務効率を高めることが必要です。そのために経営者が行なうことの一つとしては、時間管理、特に残業時間をきっちりと行なうということがあります。
多くの会社では、この残業時間管理(実際は業務時間管理)が出来ておらず、結果的に残業時間が増え、残業代が増えるということになります。ここでは残業時間管理の管理レベルを見ていきます。自社がのどのレベルにあるのかを確認し、きっちりと時間管理を行なって残業時間、残業代を削減していきましょう。

残業管理レベル1~5


レベル1:“やっただけ残業”管理
これは、つまり、何も管理していないということです。
その月の締日なって従業員から1か月間の残業実績が出てくる、何時間かは従業員の申請通りに取り扱うということです。毎日の時間管理を行なっているわけではないので、その残業時間の真偽のほどもわからないというのが実態です。
このように文字にすると、そんな企業があるのか?と思われるかも知れませんが、実際には多くの企業がこれに似た状態です。

レベル2:上限時間管理(月間)
毎月、従業員が申告する残業時間をそのまま残業代として支払っていると、残業時間が制限なく増えていきます。(全ての従業員が嘘の報告をしているというわけではありませんが。)そのため1か月に許容できる残業時間の上限を決め、この時間を超えないように残業をコントロールするのが次の段階になります。
例えば、1か月の残業時間の上限を50時間とするというような取り決めです。この上限時間をきっちり守らせると、残業時間が50時間を超えることはありません。ただ別の問題が発生する可能性があります。その一つは、月の途中に上限時間に達してしまって、その後は残業ができなくなるといったような問題です。月末に急ぎの仕事や重要な仕事が発生した場合には対応できなくなります。二つ目は、このような場合に、所謂サービス残業をしてしまうといった問題です。これも労基法上、大きな問題となります。

レベル3:上限時間管理(毎日)
残業時間を月で管理していると前述のような問題が発生します。そのため、時間管理をもう少し短いスパンで行なう、つまり、毎日の上限時間を設定するというのが次の段階になります。例えば、1日の残業時間を2時間までとする、といった具合です。これであれば、月の出勤日数が25日であれば、1か月の残業時間が50時間を超えるというようなことは起こりません。
ただ、この場合でも月中の業務の繁閑に対応できなかったり、そのため前述と同じようにサービス残業が発生したりというような問題が起こります。

レベル4:残業時間(事後)申告
レベル1もレベル2も管理する期間こそ違いますが、従業員に時間管理をさせているという点では同じです。そのため、どちらも同じような問題が発生します。
この次のレベルでは、上司が時間管理を行なうという形になります。まずは、前日の残業時間を報告させ、上司がその月の累計時間と業務状況を判断しながら、部下の業務時間(残業時間)を管理することになります。部下も毎日、業務時間を報告することになるので、残業時間に対する意識が高まります。
ただ、上司が各部課の業務内容と業務スキルを把握していなければ、結局は、部下の申告通りとなります。つまり、部下から忙しくてこのくらいの時間が必要です、と言われれば、それに対してアドバイスもできず、残業時間が結果的に増えてしまうということになります。

レベル5:残業時間(事前)申告(+上司の承認)
次の段階としては、事後に報告させるのではなく、残業する前に残業予定時間を申告させるというものです。例えば、その日の午後一番に業務状況と業務ごとの納期を報告させ、その日の残業予定も報告させるというものです。
基本的に、部下に時間管理を指せるという点ではレベル3と変わりませんが、事前に予測を立てることにより、部下の時間管理意識が高まります。また、納期が変わるなど業務状況に応じて、上司からも的確な指示、アドバイスができます。特に急ぎではない仕事や納期に余裕のある仕事に関しては、部下から申告があっても残業まではする必要はないというような業務指示でもできます。

本来、残業(時間外労働)というのは、会社からの業務指示(命令)がない限り、するべきものではありません。しかし、多くの会社では時間管理(業務管理)を従業員本人に任せてしまっており、会社(上司)が管理どころか把握できていないというケースが見られます。そのため、残業時間、残業代が減らないどころか増えていってしまいます。
残業時間を減らすには、従業員自らの時間管理意識(業務管理意識)を高めるということも大切ですが、それ以上に上司(管理者)の部下管理意識と部下管理能力を高めるということが必要になります。

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